今年の穴窯による焼成作品の整理が終わった。
大きいものから小品まで、焼き上がった作品の中から主だったものを並べてみた。
これらの作品は、この後水止め処理などを施したのち11月の湯河原、真鶴アート散歩で展示、販売の予定。
朝10時。
本焚きの夜を繋いでくれた4人(伊藤、渡部、百瀬、松本さん)が集まってくれ、窯出しにかかった。
焚き口左右の大壺を見る。釉薬を掛けていない近江土の素地から出る様々な色調と自然釉、これを引き出すことができれば、今回の窯焚きの半ばは成功したと言える。
正面第1列目の棚。
正面第2列目の棚。
3列目。
4列目。
狭間穴(さまあな)周辺。
さらに煙突手前、捨て間のものを加えてほぼ出し終わった。
火前の大壺の汚れを流す
伊藤さん手打ちは蕎麦、故郷群馬の友人からの肉も届いてすき焼きの昼食
そして記念撮影。
窯焚き終了後、窯開けまでの間に、薪置き場の整理にかかった。
するとどうだろう、窯開けご数日ですぐに薪が届き始めた。これも来年に繋がるいい傾向だ。
本焚き初日、今日咲く二つの花を見て、窯に火を入れる。
前日までのあぶり4日間の余熱300度で朝9時に火を入れた。
500度付近の煙
百瀬さんと渡部さん
1000度近くの煙
松本さん
1150度近辺、黒煙から火柱。燠(オキ)も十分たまって来て、オキ飛ばしも始まる。
昼近く、心配して松本さんが顔を出してくれた。
思いのほか、夜を待たずに1200度に到達。
最後の山は1230度。14日の夜は、
鈴木と岩本君の出番。
夕食は羽田君が出前調理をしてくれた。
誰一人欠けてもこの窯は焚き切ることができない。
交替、仮眠中の深夜2時に目覚めて現場に電話すると、すでに1230度の温度帯のキープに入っているという。まずひと安心。ありがたく、頼もしい。
寝床からの眺め
朝 箱根から伊藤さんが来てくれた。
窯の中から、焚き口正面の花器を一本引き出す。
今回は3本の花器を引き出した。
初日の芍薬を活けてみた。
その後も理想的な進行で、夜10時、みかんコンテナ2杯分の小割を一気に投入、全ての焚き口を閉じて今回の窯焚きを終える。
小割一挙投入後の煙突の炎。
1時間後、煙突のふたも閉じて全て終了。
今回は、本焚きに入って86時間の行程、
昨年度120時間と比べても遥かに早い仕上がりだが炉内の状況は悪くなかった。
結果は一週間後、反省はまたその時だ。
5月8日
ようやく窯に火が入る。
ここから4日間、日中のみ8時間のあぶり焚きを続け、窯と炉内の蓄熱を進める。あぶり4日目は800度近辺を予定。
桜が咲き、海が煙って、朝の散歩がようやく気持ち良い季節。
ドイツ、ハンブルクで活動を続ける画家綿引展子さんを迎えて夕食会を持った。
彼女は、20年ほど前、アトリエとして自分の旧宅を買ってもらって以来の長い付き合いで、現在ドイツ在住、日本での展示会が計画される度に真鶴に足を伸ばしてくれる。
今回も日頃付き合いの深い、箱根仙石原と真鶴近隣の友人、新しく加わった設計家のお隣さんと共に会食と楽しい会話で盛り上がった。
3月に入って急に春めいてきた。
梅が咲き、庭の東斜面はフキノトウで一杯、馬酔木も花房を垂れ、気が付けば、昨年秋の陶展(アートさんぽ)からすでに3か月が過ぎた。
正月を迎えて、数日を過ぎたあたりから薪割りを開始した。
今年も5月に穴窯を焚くと決めてから、折を見ては割り続け、現在半ばまで来たろうか。
作陶が後を追う。土が少しずつ手に着いてリズムができつつある。
水もぬるんで、春はものづくりに追われる。
おいおい、もうつくしも顔を出した!